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健康・子育て解決部屋
子どもの体・健康Q&A

2歳の女の子です。保育園で風邪をもらってきて鼻水はおさまったのですがせきがコンコン出てつらそうです。簡単な治し方やせきに効く食材などあれば教えてください。(魚津市 35歳女性)

 

  最初に白状しますと、「咳に効く」食材があるのかどうか、私はまったく分かりません。病気によっては悪い成分(食べ物)は確かにあって、当然、医学書にちゃんとした根拠をもとに書かれています。例えば、腎機能の落ちる病気だと塩分は控えなければなりませんから、含有の度合いによって摂取量を制限される食べ物が出てきます。
 しかし、逆に、ある病気や症状を良くする「食べ物」について責任を持って書いたものは見かけないように思うのです。
 

 医学書に書いてある治療は、普通、「薬」です。薬の多くは、ある物質を摂っていると病気が改善する事実から有効な成分を発見し、その成分だけを集めたものです。ですから、ある食物が症状や病気を良くする可能性はあるのですが、それがはっきり現れる、つまり有効成分が濃厚に含まれるのは、多くは薬草です。漢方薬がその代表でしょう。しかし、漢方薬とされる植物は、へいぜい私たちが食べ物としてよく食べるものとは別物です。
 

 試しに、インターネットで咳に効くとされる食べ物を検索したところ、「れんこん、きんかん、たまねぎ、だいこん、かりん、くろまめ」などが次々と出てきました。
 真偽について自信を持てませんが、二つの疑念を持ちました。一つは、「なぜ効くのか」という根拠を示さず、「昔からそう言われている」に過ぎない話が多い点。もう一つは検索で上位に並ぶものの多くが、いわゆる健康食品産業のホームページやそれからの引用が多くを占めている、という点です。
 医学では「根拠」が大切です。多くの客観的なデータがあること。効くなら効くで、その理由を確かめること。そこをきちんと立証したものでなければ認めるわけには行きません。そのように見れば、上の食べ物は伝承としての民間療法の域を出ないものと言わざるを得ません。
 私が子どもの頃、眠れないと、母がよくタマネギを刻んで枕元に置いてくれました。眠れるよというわけです。しかし、子供心に不思議でした。なぜなら、受験など子どもの大きな試験の朝には必ず「頭がすっきりする」といって、タマネギやネギを刻んで醤油をかけたものを食べさせてくれたからです。おかげで今も生のタマネギやネギが大好物ですが、「眠れる」ことと「頭がすっきりする」という相矛盾する効果の程は怪しいものです。
 
 さて、本題です。ご相談の咳と鼻水を「保育園でもらった風邪」とされていますが、その通りかもしれませんし、そうでないかもしれません。
 風邪(一般にウィルス感染)だとすると、多くの症状は数日で去るはずです。よほど激しい咳が出る場合は、咳そのものがノドの粘膜を傷つけて更に咳を誘発する可能性はあります。このような場合、私だったら、麻薬などの「強い咳止め」を1~2日間使って強引に咳を抑え、収まる方向付けをすることがたまにあります。
 

 ただ、気になるのは、ご相談を受けたのがこの季節であることです。
 ゴールデンウィークを挟んだ前後一ヶ月間は、気管支喘息が活動する時期です。2歳ではっきりと「気管支喘息」と診断されることは多くありませんが、「よく気管支炎や喘息性気管支炎といわれる」子や、咳で受診した時に貼り薬を処方され、使うと症状が楽になる子が、現代はたくさんいます。このような子を全て気管支喘息と断言するのは無茶ですが、しかしかなり「喘息の近くにいる子」とも言えます。症状が軽いと診断は難しいし、特に聴診時に深呼吸などの協力が得にくい小さな子どもでは、「ゼーゼー」がなかなか分かりにくいもので、「風邪」とされてしまうこともよくあります。
 

 もう一つ、最近、RSウィルスという名のウィルスによる気管支炎や、マイコプラズマという微生物による肺炎も流行しています。他には、現在でも百日咳が時々あります。2歳だと、こういう感染症があっても症状が中途半端で診断がつきにくいことが多いものです。いずれも、放置しても自然に治る病気ですが、その間は咳がしつこく続くものです。そして、原因が何であるかをつかんで適切な治療を行うことで苦痛の期間を短くすることができます。
 小児科でちゃんと聴診してもらい、正しい診断を受け、適切な治療を受けることが大切だと思います。

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