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子育てQ&A

今月は金沢星陵大学 人間科学部こども学科准教授 開仁志先生のコラムを掲載します

冬の遊びについて

 

 冬は寒い日が続きます。どうしても家の中で過ごしてばかりで体を動かすことが少なくなりますね。でも、こんな時こそ元気に遊んで寒さを吹き飛ばしたいものです。では、どのような遊びがあるでしょう。

 

冬、それもお正月の遊びと言えば、凧上げやコマ回しがイメージされますね。確かに太平洋側では晴れて風も強く凧揚げやコマ回しにとって絶好の季節です。ですが、北陸では雪が積もります。凧上げをする晴れた天気もなかなか無かったり、コマ回しをする地面も見えなかったりする季節です。

 

やはり北陸は雪遊びが主役となるでしょう。雪遊びの定番と言えば雪合戦や雪だるまづくり、かまくらづくりなどが挙げられます。普段は室内でマンガを読んだりテレビゲームをしたりしている子どもたちも、雪が降ると大喜びで外に行きたがることが多いと思います。

 

 一方、大人にとっては、雪は厄介なものというイメージかもしれません。毎日除雪をしなくてはならないし、車の運転も大変です。子どもに対しても外にいて風邪をひかないかと心配して、厚着をさせて「早く中に入るのよ」と声をかけることも多いのではないでしょうか。

 

 でも、雪は子どもたちにとって、とても学びの深いものです。既製のおもちゃでは得られない様々なことに気付くことができる素材です。例えば、雪合戦で雪玉を作ること一つでも、奥深いものがあります。日々、温度や湿度が変わると雪の状態も変わります。既製品のおもちゃのように、毎日同じ状態を維持してくれるのではありません。あまりにも寒くて雪が凍っている日は、雪がコチコチに固まって掴めません。さらに、パウダースノーのようにサラサラの粉雪だと水分が少ないため玉に固めるのは至難の業です。雪だるまやかまくら作りも、全身を使っての作業となります。どうやったら自分の思った通りのものができあがるか、頭をフル回転させて作っていきます。

 

 冷たさを感じることも子どもの大切な学びです。私の子どもが通っていた保育所では、あえて防水の効いた手袋ではなく、毛糸の手袋を子どもたちが使うようにしていました。子どもが雪遊びの中で自然と冷たさを感じることができるようにという配慮です。また、体を思いきり使って遊んでいるとぽかぽか温かくなってきます。遊び終わった後も、汗を拭いて着替えをしたり、うがいや手洗いをしたりとやることは多いのですが、自分の体を自分で守っていく習慣をつけるとてもよい経験となります。事なかれ主義で、大変なことを避けてばかりいると、大切な経験を得る機会を逃してしまいます。

 

 最近は、スキー場に行く人も前より少し回復してきたと聞きますが、親子連れの増加も一因のようです。スキーが滑れる保護者はかっこいいところを子どもに見せたり、子どもの成長を目の当たりにできたりしてとてもうれしく思う時間となるでしょう。もっとも、スキーに行かなくても、身近なところで一緒に雪遊びをするところから始められてもよいのではないでしょうか。私が小さいころ、忙しくてなかなか遊んでくれない父がたまの休みに作ってくれたかまくらのことは、大人になった今でも鮮明に覚えています。そのような原体験が子どもの心を支えていくと思います。

 

 イベントやショッピングセンターに行くことばかりが子どもとの冬の過ごし方ではありません。北陸ならではの雪の遊びをお子さんと一緒に楽しんでみられてはいかがでしょうか。

 

 

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